9月14日(土曜日)  マルクスブルグ城(MARKSBURG) 完全解説第1弾!表紙トーナメントだよ!
 
もう8年ほどになる。このマルクスブルグを訪れてから、、。
今回は、久しぶりに仕事で!訪れることにあいなり、今日しか下見決行日は残されていなかった。去年はあの忌まわしいテロのお陰で、例年一番忙しいこの9月と10月、それに加えてその後のTOURが全てキャンセルとなり、3月末まで殆ど仕事がない状況だった。お陰様で、今年は又仕事に悲鳴をあげている。人間とはなんと勝手なんでしょうね。今はただ、早くシーズンが終わって欲しいと望むばかり、、、。なのに、暇になると今度は仕事がないと、不安になる。(おまえだけやって?ごめんちゃい、。)
天気予報、は全くあてにならんなあ〜。今日は一日良い天気、のはずであったが気温は18℃、もうすっかり秋で、雲が出てくると肌寒い。
そういえば、昨日ローテンブルグでお客様と一緒にフェダーヴァイサー(発酵途中のワインの新酒)を頂き、これが出回ると言うことは、秋だな〜と感じたのではあるけれど、、。
家からこのお城のあるBRAUBACH
(ブラウバッハ
までは約85KM、小一時間の道のりである。昨日ミュンヘンから500KMの道のりを帰ったばかりだったので、眠い眼をこすりながら、昼食も侭ならず出発、城にはちょうど午後1時に到着する。
チケット売り場へ行くと、次は英語のTOURが出発するとのこと。渡りに船と、それに参加する。どうみてもアメリカ人のファミリーに、中国人(でも多分香港かシンガポール系)それに我々夫婦のこじんまりTOURだった。
このお城のキャッチはなんといっても、一度も攻略されたことがないということ、落とされたことがないということである。正真正銘難攻不落のお城だったようだ。
城主を含めても総勢15人から20人程しか住まなかったこのお城の、馬でかけあがったという通路を歩いて、見学が始まった。大砲台は、眺めの良いテラス付き?。戦争には一度も使用されたことがなく、来客の時に、祝砲として15発が撃たれたようだ。

戦争には一度も使用されなかった大砲たち

大砲台からのライン川の眺めです。
 
このお城には優雅な馬車はこなかったんですよね。
馬か、徒歩でしか上がれないこのような場内の通路を上がると
見晴らしの良い、大砲台に出てきます
大砲台からロマネスク時代に建てられた城郭の周りに入ると、そこはお城のガーデンとなっている。こんなのが庭なの?とアメリカ人のお父さん。彼は、ここを平城と間違えている、さっきも馬車が通れないじゃないか!こんな通路って言っていたもん。山城は住むためのお城ではないんですよね。砦なんですから、、。本当に猫の額ほどの土地に、薬草や野菜類が細々と植えられていたんだそうだ。このように、再現されたのは1970年代に入ってからだそうで、沢山の本物の薬草(残念ながら説明は無かった)が植えられていた。壁は漆喰が塗られていたのが普通で、雄牛の血と呼ばれる(その時代は本当に使っていたらしい)赤、で色付けされている。その当時、漆喰も大変高価なものであって、ラインを来る船は、遠方から白く輝き、聳え立つこのお城を眺めながら、やってきたのだった。近くを流れるライン川の支流ラーン川には、以前の1000マルク札に印刷されていたリンブルグの大聖堂たるもあるが、その大聖堂にも、とてもカラフル、セビリアのメスキータを思わせるような飾りの、ロマネスクアーチがあるのだ。やはり年代として同じ頃に建造されたらしい。
外壁の部分から回り込むと、お城の中庭に出る。そこから地下に降りると、ワイン貯蔵庫にたどり着くことができる。中世の時代の人々の飲料は殆どがアルコールであったのだそうだ。水はすぐに腐るものであって、飲料には適さないと思われていた。後はミルクもたまには飲んだけれど、ほとんどは、お料理の食材として使われたようだ。毎日、一人当たり5リッターのワインが飲まれたが、アルコール含有量は今のように10%ほどではなく、4〜5%であったようだ。ここは、ワインつまりぶどうが栽培できる環境なので、ワインが主飲料となっていたが、栽培できない地域に置いては、ビールが作られたのであった。ドイツ人の旦那はよく水が腐るから炭酸を入れているんだよと、言っていたが、私には意味不明だった。、この説明を聞くと、なるほどと思った。水は、貴重なのではなく、病気の基であると信じられていた訳だ。壁にかけられているのはワインを携帯するときの容器。真中あたりの、ポンポのような器具は、容器にいれかえる時に使われた。  
お城の中庭を通り抜けて地価に降りるとワイン倉がある。

ねずみからパンを守る?貯蔵棚

塩貯蔵庫

バターつくりの器具

冷蔵庫
ワイン貯蔵庫から階段を上がると台所。ここは、王族は出入りをしない場所。召使のみが生活した場所である。
沢山面白いものがあった。色々な虫や、ねずみから食物を守るために考えられた、道具が上記の写真。クリックすると大きくなるよ!
このお城の塔は60Mの高さがあるが、バターつくりの道具にそっくりなという形容詞がつけられているが、右から2番目の写真にある器具に本当に似ている。(ハハハ、、)冷蔵庫は、冬の間に取ってきた氷を用いて冷やしたそうだが、木ではなくて石つくりなのだそうな。
あと、写真には取れなかったが、ワイングラスも展示されており、その当時はフォークもナイフもなく、手づかみで食事をしており、脂でべとべとしている手で、グラスを持つとすべるので、いぼいぼつきのガラスが作られたそうな。あのいぼいぼのような突起は飾りじゃなかったんだ!
 
第2弾に続く、、、。